ゆったりフィルム

斜陽文化のフィルムカメラをゆるく使ってお伝えしていきます

KODAK ULTRAMAX

 どうもこんばんは。

 イギリスから帰ってきた。

 長時間の飛行機滞在がとても苦痛で、

 行きしなに体調を崩し、そして今また体調を崩してしまった。

 栄養不足と飛行機が原因に違いない。

 とにかく風邪なのだ。

 

 さて久々の更新はフィルムの紹介。

 コダックの常用感度400フィルム…なのだが

 常用のくせに値段がかなり高い。

 業務用として売っているところは、それなりの値段。

 普通の量販店や少数しか仕入れないところは割高。

 定価が36枚撮りで1つ1000円以上する。

 プロ用フィルムを疑う値段だ。

 コダックのフィルム自体がどれも高いので仕方がない。

 それを考えると、富士フイルムはまだ頑張ってくれている。

 このフィルムは単体で買うべきではなく、

 業務用としてまとめて売られているものを買うべきである。

 しかし、問題は24枚撮りが多いことだ。

 確かに安いのだけど、コスパ的にはおいしくない。

 これは裏話のようなものなのだけど、

 ULTRAMAXは潜像記号がスーパーゴールドと一緒なのだ。

 つまり同じフィルムという可能性が高い。

 完全に同じではなくとも、工程がかなり似通っているに違いない。

 スーパーゴールドはバラ売りしていないが、こちらを1本買うより

 スーパーゴールド3個セットを買うほうが絶対に良い。

 さて肝心の写りはいかがか。

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 Rolleiflex SL35E + Rollei HFT Planar 50mm F1.8 + KODAK ULTRAMAX)

 このローライのプラナー自体が

 おとなしく上品な発色をするのも相まって、

 とても色がすっきりしている。

 やや物足りなさを感じることも、シチュエーションによってはあるかもしれない。

 風景にはこの組み合わせはあまりマッチしない。

 欧米フィルムの発色は黄色が乗りやすいのに対して、

 ウルトラマックスは全体的に薄く青みがかっている。

 といっても、無補正での話だ。

 自動補正をかけると確かに欧米っぽい発色かもしれない。

 青さは富士フイルムのそれとは違う気がする。

 いやらしさのない乗り方だ。

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 Rolleiflex SL35E + Rollei HFT Planar 50mm F1.8 + KODAK ULTRAMAX)

 やっぱり発色はとてもナチュラル。

 最初の写真は友ヶ島でのものだが、こちらは加太港でのもの。

 言い忘れていたが、このフィルムを友ヶ島へ持って行った。

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 Rolleiflex SL35E + Rollei HFT Planar 50mm F1.8 + KODAK ULTRAMAX)

 当日は快晴で、かなり暑かった。

 普段生活する中ではあまりかかないレベルの汗をかいた。

 友ヶ島は砲台跡や弾薬庫をみてみたくて足を運んだ。

 思ったより歩いて運動できたので非常に楽しめた。

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 Rolleiflex SL35E + Rollei HFT Planar 50mm F1.8 + KODAK ULTRAMAX)

 こんな具合にホラーチックで素晴らしい。

 本当は広角レンズも持ってきていたのだけど、

 交換が億劫になって結局使わずじまい。

 地下通路から第一砲台に繋がる道があって、

 そこは懐中電灯がないと進めない程だった。

 ホラースポットとして扱われてもいいと思うが、

 ここにはいわくつきのストーリーが存在しない。

 この島は旧帝国陸軍の砲台として存在していたが、

 一度も使われることはなかった。

 大戦後に爆破解体されたが、完全に撤去されることなく

 今でもその跡を見ることが出来る。

 半壊したレンガ造りの建物には実にワクワクさせられる。

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 Rolleiflex SL35E + Rollei HFT Planar 50mm F1.8 + KODAK ULTRAMAX)

 人物とか室内での使用が一番良いと思う。

 今回も何枚かポートレートを撮ったがボツカットだらけだ。

 髪や服の質感の表現はなかなか信頼できる。

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 Rolleiflex SL35E + Rollei HFT Planar 50mm F1.8 + KODAK ULTRAMAX)

 地元に戻ってから公園でワンショット。

 このカットを見た時、ポートラ400と似てると思った。

 コダックのこういう色がとても好みだ。

 ネガはコダック、ポジは富士で使い分けてもいいかもしれない。

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 Rolleiflex SL35E + Helios-44M 58mm F2.0 + KODAK ULTRAMAX)

 SL35を撮ってみた。

 標準装備が一番しっくりくるのは間違いない。

 このプラナープラナーという名前じゃなくて

 ウルトロンにすればよかったのにな。

 おそらくウルトロンの改良型なんじゃないかなと。

 最前面のガラスが平らだし。

 開放からキレッキレなのも頷ける。

 フォクトレンダー銘の同じレンズは

 カラーウルトロンという名前。

 こっちはHFTコーティングではない。

 本家凹みウルトロンが欲しいと思っている方は、

 このレンズのM42バージョンを狙ってみてはどうか。

 トリウムガラスによる黄変もないし、高性能なコーティング。

 ちゃんと西ツァイス刻印されているものもある。

 そしてお値段も安い。

 話がそれたが、ヘリオスで撮ったこの写真は

 プラナーのと比べて色乗りがややこってり。

 それでいてナチュラルの範囲を超えないのは、フィルムのおかげかも。

 このレンズのぐるぐるボケもそうじゃないボケも好きだ。

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 Rolleiflex SL35E + Helios-44M 58mm F2.0 + KODAK ULTRAMAX)

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 Rolleiflex SL35E + Super-Takumar 35mm F3.5 + KODAK ULTRAMAX)

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 Rolleiflex SL35E + Rollei HFT Planar 50mm F1.8 + KODAK ULTRAMAX)

 フィルムが余ったからなんとなく撮り比べ。

 ほぼ同一の場所からすべて同じF値シャッタースピードで撮っている。

 モノコートはやはり逆光に弱い。

 ヘリオスプラナーでは、いい感じに質感が出ているが

 よりピアノの塗りの光沢が伝わってくるのはプラナーかなと思う。

 スーパータクマーはスーパータクマーでレトロな写りがいい。

 

 フィルムの紹介だったけどレンズ遊びもしてしまった。

 まあよしとしよう。

 イギリスでの写真はまだ現像に出していないのでまだ先になりそうだ。

 次回も多分フィルムの紹介だと思う。

 それではまた次回。